バンッバンッ!!!
必死に鍵を開けようとするが、焦っていてなかなか開かない。
「凛」
体を掴まれる感触が伝わったとともに、ズルズルと後ろに引っ張られていく。
「ぃやぁぁぁ……」
「逃げちゃ駄目だろ?」
お願い、気付いて……
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
恐怖で固まる体を動かし、体の奥底から叫び声を出した。
隣人ならいるはず。
お願い気付いてっ!!!!
「静かに凛。静かにしないと刺すよ?」
喉に突き付けられたカッターナイフを見て、あたしは動きを止める。
「死にたくなかったら黙って僕に従って」
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