うすいクリーム色のドアを2、3回ノックした。 ドアは見た目よりも薄く、軽く高い音が廊下に響き渡る。 生徒たちは下校していて多分私しかいない。 準備室の中から声は聞こえなかったが、私はドアノブを回した。 やっぱり鍵はかかっていない。 「…失礼します」 中に入り、静かにドアを閉めた。