ナポレオンがそれきり黙ったので、2人
はそのまままた黙々と泥道を歩いていく。

そうして小一時間も経ったころ、彼らの
後ろの方から、

「あっ!!」

という鋭い叫び声が聞こえた。最後尾の
ガンジーの声だった。

7人は立ち止まり、ガンジーの1つ前を
歩いていた毛沢山は、

「どうした、ガンジー?」

と不審そうに尋ねる。

ガンジーは後方の、雨の向こうの森の中


「見ろ、何だあれ?」

と指差した。