君への願い事

グォ…

芽依の左隣りからイビキが聞こえてきた。
今ではメタボのすべ~る話をまったく意識しないで瞬を見てうっとりすることが
出来る芽依も今のイビキで現実に引き戻された。

「ちょっと、リエ…。イビキかいてるよ…。」

芽依は小声で左隣りの席の堂本利枝に話し掛けた。

ンゴッ…

「プッ。ちょっと、どっからそんな音出してるのよ。」

芽依は利枝の変なイビキを聞いて笑いながら利枝の体を軽く揺さぶった。

「ん~……。メイちゃん…。悪いけどこのまま寝かせてぇなぁ~。」
「寝るのはいいけどイビキかいてるよ!」
「マジでぇ……。恥ずかしいわぁ……。」

本当に恥ずかしがっているのかわからないが利枝は教科書を枕にして最初は芽依
の方に顔を向けて寝ていたが、顔を反対側に向け右腕を伸ばして枕がわり
にして再び寝た。
芽依はそんな利枝を仕方がないなぁ、という顔で見て退屈そうに数学の教科書を
ペラペラと無造作にめくり出した。なぜなら、瞬や一番仲の良い利枝はは勿論、
1-Aクラス36人の半数以上は居眠りをしているか、
起きていても携帯電話でメールやゲームをしている。
そんな状況でもメタボは楽しそうに昨日の出来事を思い出しながら話を続いてい
た。