「雪村は、山崎の隣な。えっと、山崎は、窓際の一番後ろな。」
と川口に言われ、雪村響は席についた。

それから、雪村響は社交的なのか、すぐにクラスに馴染み、昔からいたような存在になっていた・・。

ある日、あたしはまた遅刻して、2時間目の授業まで体育館の裏で煙草を吸いながら、
時間を潰していると、いきなり、雪村響が現れた。
「こんな所で何してるの。」
「見ればわかるでしょ。」
「煙草吸ってる・・。」
「そう、ってか何か用?」
「うん。俺にも1本頂戴。」
「はい。」
「ありがと。」

カチッ。

煙草は持ってないみたいなのに、ライターだけは持っていたみたいだった。
なんか、それがおもしろくて少し笑っていると、
「何がおかしいんだよ。」
って言われた。
「いや、ただ、煙草は持ってないくせに、ライターは持ってたんだって思って。」
「煙草、家に忘れたんだよ。」
「ってゆうか何であんたここにいるの?」
「君と同じ遅刻だよ。」
「朝ってやっぱ、キツイよね・・。」
「メッチャ、だりー。ねぇ、君名前何て言うの?」
「あたしは、杉本真奈。」
「あね、真奈ね。覚えとくわ。」
「あんたは?」
「いや、同じクラスだから知ってるしょ。」
「あたし、記憶力悪いからさ・・・。」
「ボケじゃ?俺は雪村響。」
「あーー、そんな感じだったね、あたしも覚えとくわ。」
と言ってあたしはその場を離れた・・。