恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜




「都築さん、新しいの買った方がいいよ。」



川崎さんが更衣室で制服に着替えながら言った。



「そうだよ。あれだけ探してもなかったんだもん。新しいの買った方が早いって!」



愛は着替え終わって、鏡を見ながら入念にピンクのリップを唇に塗っていた。




「でも…」



新しいのなんか、つけられないよ。


あのゴーグルだからこそ、私は泳げてたのに…。






「まあまあ♪諦めきれない気持ちは分かるけどさ、私がジュースおごるから、元気出しなよ!」




リップを塗り終わった愛は、着替え途中の私に近付いて、背中をポンポンと叩きながら言った。