気付くと、あと5mの線とゴールの壁が見えた。 ここで立つわけにはいかない…! 最後の力を振り絞って、私はひとかきした。 その指先は―― ゴールの壁についた。 「莉央、泳げたな!」 プールから顔を出すと、渡先生が最初に声をかけてくれた。 「途中、辛かったろ?よく耐えて頑張ったな!」 先生は笑顔で私に右手を差し出した。 「……?」 この光景って… どこかで見たような…。