「もう、疲れただろ?」
「……………っ」
「今まで辛かったな…」
抱き寄せた彼女の身体は信じられないくらいに小さく細く感じた。
俺の腕の中で、今まで流せなかった涙を一気に流すように
あるいはコップをおいたらきっと一杯分くらいすぐにたまってしまいそうなくらい
留美は泣いた。
こんなにボロボロになって
疲れ果てても
羽を休める場所もない…。
信じて突き進んだはずの道はとんだ幻で
気がついたら独りぼっち…
そんな彼女に俺は、同情せずにはいられなかった。
あの時の俺の気持ちが留美にわからないように
きっと彼女の苦しみも俺にはわからない…。
だから
また…
「1から…やり直そう?」
今ならやり直せる気がするんだ。
あの頃の純粋な気持ち
取り戻せるような気がする。
「……いいの……?純平の事あんなに傷つけたのに…あたしで…いいの…?」
「だから…その分、責任取って借り返せよな」
「純平……」
今はまだ…
押し寄せる悲しみと絶望からその身を守る為の盾代わりでいいんだ。
だけどいつか…
本当に俺だけを必要としてくれるときがくる事を願ってる…。
それまで俺はずっと待ってるよ。
ずっと…
どこも行かずに
ここで、待ってるから…。
~FIN~

