「何飲む~??」
「俺生」
「じゃああたしはカルーア」
「ん~…俺も生」
三人の注文を受けた樹里が、フロントにそれを伝える。
もうあの頃とは違って
お酒だって当たり前のように飲む年になった。
あれから…5年も経つのかぁ…。
「懐かしいね、この感じ」
「え?」
俺の隣座った星野が、急にそんな事を言い出した。
何言ってんだ?
俺はやっぱり首をかしげて今日何回向けたかわからない冷めざめとした視線を彼女に向ける。
しかし彼女は怯む様子もなくこういったんだ。
「君は忘れちゃったかな?ほら、中学の時。あたしたち、ここで初めて会ったんだよ?」
――――――は?
「えぇ!?マリと純平君、知り合い??」
「え…や……えと…」
なーんだぁ!といいながら何故かテンションを上げる樹里に、説明に困って俺は言葉を詰まらせる。
「まぁ、覚えてないのも無理ないよね…、あの時あたしと直接話したのは一言だけだったもん。でもあたしは君の話、ずーっと聞いてたから一目でわかったよ?」
「…………………」
こいつ…誰だ?
俺の事知ってて近づいたのか?
尋常じゃない空気に、樹里も北斗も黙り込み、一歩下がってはらはらしながらあたしたちを見守っていた。

