「…………え？」


昨日の留美様子が気になって、朝起きてからすぐに携帯に電話をかけてみた。



何故か

“おかけになった電話番号は現在使われておりません――…”

そんなアナウンスが流れる。


「ば、番号間違えたのかな…」


そんなはずはないけれど、もう一度メモリから彼女の名前を探し出し、再び呼び出してみる。


が、はやり

“おかけになった電話番号は現在使われておりません――…”

となった。



一体何がどうなってるのか、一種のパニック状態に陥り、次々に浮かんでくる最悪のケースに俺は頭を振った。


最近は恐ろしい事件も増えてるし

もしかして夜一人で何処か歩いてる所を通り魔かなんかに誘拐されたのかもしれない。


なんで俺はあの時彼女に会いに行ってあげなかったんだろう…。


もしかしたら、あの電話は…。

彼女からのＳＯＳだったのかもしれないのに…。


俺はいてもたってもいられなくなって、留美の実家を訪ねた。