君の面影を探して

事務所の扉が静かに閉められる


組長は2人に背中をむけたまま立ち止まった

重苦しい空気が流れる

怜桜の額には冷や汗が滲んだ



「ふふふっ」


突然組長が肩を振るわせて笑い出した

怜桜も満月もきょとんとしている


「お前らなあーこの俺が気付かんと思っとったんか?最近喧嘩もせんようになったし変や思って魁人に聞いたわ。この俺に隠し事するなんざ100年早いわ阿呆」

組長はそう言って部屋の中央の大きな黒いソファに腰掛け笑った

2人は唖然として固まっている

次第に状況が飲み込めてきたのか怜桜が冷静に話し始めた


「じゃあ親父、俺と満月が付き合うん認めてくれるんか?」

「まあ、しゃぁないやろそんなん。今この場で別れろゆーて別れられるような中途半端なもんでもないようやしな」

組長は怜桜の問いに急に真顔になり、そう答えた


てっきり怒られると思っていた2人は顔を見合わせて笑った


それから2人は組長に根掘り葉掘りいろいろなことを聞かれた

1つでも曖昧な答えを言おうものなら組長はニヤりと笑う


無言の脅しだ

これは反則だと思う


しかしそんなこと言えるわけもなく2人は全て聞き出されるのだった