本当は

聖人が冗談いってるようには

思えない。

だから

冗談いわないでよっていったのは

逃れるための単なる言い訳。

犬みたいで迷惑。

そんなことない。

犬みたいなところも魅力的だから。

そんなことない。

私は嘘ばっか言ってる。

「先輩…。」

明美という呼び方から先輩に戻った。

そして強く私の腕を握り閉めてた手

の力が弱まり、離れた。

そして聖人は一歩さがり、

「すいませんでした。

僕、我を忘れてました。

必死でおかしくなってました。

すいませんでした。

本当にすいませんでした。

先輩を怖がらせるつもりはなかったんです。

これからは迷惑かけたりはしません。

ごめんなさい。

さようなら。」

そういって悲しそうな顔をする。

「まさっ…」