心臓をバクバクさせながら、 なんとか応用問題を解くことができた。 すると、 ポンッ 頭に置かれたのは、 室長の大きな華奢な手。 「できたじゃん。」 ウチは手が頭に乗っかったまま、 振り向く。 すぐ近くに満面の笑みの室長がいた。 ヤバ… カッコイイかも…。 ウチもつられて笑ってしまった。 いや、なんか気が抜けたというか、 ホッとしたと言うか。 とにかく、 無表情だったウチの顔がフニャンと崩れたのは確かだった。