「あっ、ご、ごめんっ、大丈夫?」
例の憧れの先輩は、あたふたして謝る。
せ、先輩……
先輩だ…。
ウチは、先輩の問いかけに対してコクコクと頷き、
ヨタヨタと立ち上がった。
頭の中は真っ白。
どーしよーもナイ。
「だ、大丈夫です…。」
ウチは痛みで引きつった笑顔を見せる。
今はそう答えんので精一杯。
きっとヒドい顔やろなぁ…
そして、スカートをパンパン払い、
落ちたバッグを拾った。
すると、
「ねぇ…、」
先輩の呼び掛け、
ウチはすぐに先輩を見る。
「同じバスの子だよね。しかも今朝の…」
「あっ……。」
覚えててくれてたの?
「…あ、あのっ、今朝はホントにスミマセンでしたっ!」
先輩は覚えててくれた。
最悪な印象で…。
でも、少しでも先輩の記憶に残れたのは嬉しかった。
結果、
脳内ウッハウハ☆
マジかよっ!?
ちょっと嬉しいんですけど
的なっ?


