気付けば、
すでに授業の終わりの時間。
まだスラスラとできるわけじゃ無いけど、
1人でもなんとか問題は解けるようにはなった。
「絢音ちゃん、やればできんじゃん!飲み込み早いし。」
室長は、
ウチの目を見て笑って褒めてくれた。
“やればできんじゃん!”
…できんじゃん!
…デキンジャン
…デキンジャン
……
真っ赤になる自分。
変な感じがして、
目をウヨウヨ泳がせる。
褒められたのなんて、
いつぶりだろう。
なんか恥ずい。
ムズムズする。
そして、室長は続ける。
「このまま、一緒に着実にやっていけば大丈夫だよ。だから…」


