笑いながら机の上の教材を テキトーにバッグに放り込んでいると、 ドスッ っとタックル… いや、 ギュっと抱きつかれた。 「絢音すごいすごいっ! なんであんなにできてんのーっ!?」 真子が耳元で叫ぶ。 キーン… 鼓膜破れますからぁっ!! ウチは真子の手を スパンと振りほどき、 勢いよく席を立ち上がった。 「ハッハッハッハッハッ… ウチは生まれ変わったのだよ真子。 もう、数学なんて屁じゃ無いしっ!」