「どーしたのよ、
そんなオヤジ声出して。」
苦笑いした真子が聞く。
オヤジ声は余計だっ!
ムウッとするけど、
真子は必ず聞いてくれる。
…もう、真子には全部、
全部話そう。
「失恋したのよぅ!!」
真子はキョトンとする。
「マァジッ!?」
体を大きく乗り出す彼女。
すっげー驚く真子。
しかし、
話す内に、
真剣な顔をしてマジメに聞いてくれたんだ。
失恋
失恋
失恋…
虚しいほど脳内で繰り返される言葉。
でも、
最初から叶うはずも無かった恋に
未練はない。
正直かなりショックだったけど
そこまでジメジメヌルヌルしてたくは無いからさ。
真子は、
諦めんの!?諦めんの!?
と連呼。
ウチは
うん。
と返事をした。
叶わない恋に恋したって
意味ないじゃん?
でもこれって逃げてるだけ?
それから、
…室長に話したってことも
話しておいた方がいいよね?


