「約束だぞ?」

樹が笑った

私は必死に首を縦に振る

それから私はまた声を上げて泣いてしまった

二人は私が泣きやむまでずっと待っていてくれた

ただ黙って、何も言わず、待っていてくれた

しばらく泣き続けた私は、だんだんと落ち着きを取り戻し、私は不自然な息づかいながら、樹たちに話しかけた

「あの…ね…私…今日、夢を…み…たの」

「何の夢?」

樹が聞いた

「甲子…園…の…ベンチに…すわっ…てる夢」

おーっと将太が唸った

「正夢にしてやるよ。な?樹。」

将太がゆっくりと立ち上がり背伸びをする

「もちろん!もっかいあそこに行ってリベンジしてやらなきゃ!!!今度は負けなし狙うよ?」

「おー!言うね。」

将太と樹が笑った

私もやっと笑えた

樹がそれを確認すると

「よっしゃー!!!帰りますか!」

と立ち上がった

そして私たちはまたいつもの帰り道を歩きだした