その、漠然とした日が来ないことをひたすら祈っていた。


「お前とつき合い始めて、もう一週間経つんだなあ」

「そうだね」


私はストローの袋を折りながら、相槌を打つ。


学校の帰りに喫茶店に寄って話す。

つき合う前と大してやってることは変わらないので、あまり感慨深い物はない。


ここで、ファーストフード店でないのがポイント。
少々場違いだが、薄暗いこの店は人の目の届かない絶好の安息の地になるのだ。


「ねえ、長かった?短かった?」


安息の地での唯一の話し相手、河本透が突然、向かい側から同じ椅子に移り座った。

あ、やばいかな。


動揺を顔には出さず、にっこり微笑んで体を離すように横にズレて座り直す。