「わ……たし……」 むに、仁科の手のひらで口が塞がれた。 「――――ごめん 急に…… でも……本気だから」 それは、分かるけど 私はすぐにその気持ちに応えられないよ…… だって仁科は記憶の中の私が好き、なんでしょ? 「どうしても言いたくなっただけだから…… まだ返事は聞きたくない…… ごめん……」 パッと口から手が離され、仁科は干していた学ランを手にした。 .