嘘に決まってる―― そう決めつけて疑わなかったのに 何で こんなモヤモヤした気持ちになるんだろ? 仁科が言う その前世が。 仮に、もし、本当にあったとしたなら 仁科が好きなのは 前世の私? 今の私を何も知らないくせに こんなに必死に助けてくれたり、見守ってくれるなんて おかしいもんね。 ねぇまさか。 まさか……本当に? 本当なの? .