リビング

無視を続けた結果、彼女からのメールは一通も来なくなった。
心に深い傷を負ったのは確かだ。申し訳ないと思っている。
だが慎吾は幼い頃から仲の良かった涼子をずっと助けないまま今日まで過ごしてきた。


謝罪で頭がいっぱいだ。
今まで助けられなくてごめん。
返信にはそう打とう。
もう見捨てちゃだめだ。助けなきゃ…!!!


慎吾は力の入る指でボタンを押しメールを開いた。
メールの内容はわからない。だけどまず謝りのメールから送信しよう。


「………は?」

画面には、全て平仮名で構成された怪文書を連想させる文章があった。

意味がわからない。
突然の気味悪い内容のメールに不思議と鳥肌がたった。


『いますぐまちはずれのはいこうじょうにきて』



今すぐ町外れの廃工場に来て。