労働の価値 その2

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そんなわけで、
まるで上着には、
重さや温度のように、
価値も、
もとからそなわっていたような気がするのだ。

そのせいで、
「基準」がついには「おかね」になると、
経済学者は驚くのだ。

おかねに、
おかねになれるような価値がもとからあったと、
そのように見えるのだから。

それで、
おかねをいろんな商品と比べながら、
おかねの価値をさがしはじめる。

「基準になれる商品にはどんな商品があるのだろう」、
そんなことを考えるのだ。

彼は気づいていないのだ。

「布の2m = 上着の1着」という式が、
答えなのだということに。