労働の価値 その2

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布の価値は、
上着1着分になったり20着分になったり、
するかもしれない。

しかしそれでも比べられるのは、
両方に同じ性質があるからだ、
そう考えているはずだ。

布も上着も似ているから、
だから布が上着と比べられる。


ただし、
似ているとはいっても、
そこに出ているのは「布の」価値だ。

「上着の」価値ではない。

そして「布の」価値の大きさは、
「どのくらいの上着と交換できる」という形で示される。

このとき上着は、
「価値がこのくらいあります」という意味になる。

ということは上着は、
「このくらいの大きさの価値が形になったもの」になっている。