労働の価値 その2

--- 4-1 ---

自分たちでは、
そんなことをしているなんて知らないのだ。

だが実際にはそうしているのだ。

だから、
価値のほうの、
その「顔」には、
そういったことは書かれていない。

価値は、
作ったものを、
ひととひとのあいだにおかれた「印」に、
変えていく。

あとになって、
ひととひとのあいだにおかれた物の、
そのなぞをとくために、
この「印」の意味を考える。

というのも、
使いみちとしての価値は、
言葉と同じく、
ひとびとが生み出したものなのだ。

≪このように意味を伝えるための道具を、媒介、またはメディアと呼ぶことがある≫

労働から作ったものが、
価値になっているならば、
それがただの労働を、
ものであらわしたものなのだ。

この発見は、
人類の歴史のなかでの、
大事件だ。

だがだからといって、
労働がひととひととでつながっているところを、
消すものではない。