moon -不良-




Side渡部隼人



舞華ちゃんの潤んだ瞳が俺を睨みつける



「最低ですね..」



そう言って走り去っていく舞華ちゃん



彼女のためについた嘘が


彼女を傷付けてた



俺を信頼していたその瞳が



俺の前からなくなる



そして俺は

また嘘を付く



『君を傷付けて神木のチームを潰すために』



舞華ちゃんにそんな顔をさせたいんじゃない