「ありがとうございました」という店員さんの声を背中にうけて出口に向かった。
自動ドア越しに藤岡くんの姿が見える。
……かっこいー……。
……顔、かなり不機嫌だけど。
ほんとに怒らせちゃったのかな、と心配しながら、自動ドアをくぐった。
「……買えたんかよ」
出てきたあたしを見下ろして、ひとこと。
怒ってます。
声色が怒ってます。
あたしは小さくなりながら「うん」と頷いた。
すると、藤岡くんはまたあたしの手をとって、握る。
「行くぞ」
「え?」
「オマエが言ってた店。案内しろ、腹へった」
そしてマイペースに歩き出す。
あたしは藤岡くんに引っ張られながら、早歩きでついていった。


