オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~





「悪ぃ」



そう言って藤岡くんはあたしを離した。



ナンパを逃れるための手段ってわかってるのに。

動悸が以上に速い。

藤岡くんが触れた肩が熱い。



ど、ど、どうしよう!!



「おい」

「は、はいっ」



あたしを見下ろす藤岡くんと目があった。

訝しげにあたしを見ている。

なにか変なところでもあったのかと心配になった時、藤岡くんの口がひらいた。




「……顔、ちがくねぇ?」




顔をしかめたままつぶやくように言う。



……そんなに……顔、ちがいますか。