途方に暮れて、机に突っ伏すと、頭上から翼の「うげっ」っていう声がきこえた。
顔をあげると、
「あ、こんにちはー絢ちゃん」
翼の首にからみつく右京さんがいた。
「去ね!!」
まあ、その後すぐ翼に殴られちゃったんだけど。
―――――
「……で、いっくんと出かけるわけかぁ」
頬をおさえながら笑う右京さん。
痛々しい赤い痕が指のすきまから見える。
「はい……あ、あの、大丈夫ですか?」
「あー平気平気。これも翼ちゃんの愛情表現だよねー」
「ほんといっぺん絞めてやろうかテメェ」
うわあ首絞められてる!!
「あはは、翼ちゃんくるしいってば」
……笑ってられる右京さんってすごいなぁ。


