突然泣きだしたから驚いたはずなのに、なにも言わずに机のうえにあったティッシュをあたしの目の前に置いてくれた。 「……藤岡くん、すきぃー……」 「だぁもーわかったっつーの。ふけオラ」 「だいすきぃー……」 コロが、あたしの膝の上に乗ってくる。 藤岡くんがやったように、あたしも触ってみた。 柔らかい感触が伝わる。 あたしは涙で濡れた顔のまま笑った。