「あのチャラけた関西弁男、ダレだ?」 騒がしいHRが終わって、後ろの席の絢に聞くと、 「中学のときのクラスメート……」 「クラスメートぉ? ただの?」 ただのクラスメートがわざわざ転入してまで追いかけてくるか? 「……ただの……っていうか」 「ていうか?」 絢は視線を窓際のアイツの席にむけてつぶやく。 「……好きだった、ひと」 藤岡ひとすじじゃなかったのかよとか思ったけど。 その目が、あまりにも恋する乙女みたいで。 なんにも言えなかった。