「まいっか、今度ちゃんと言っとこ。 じゃ、気をとりなおして始めましょー」 話題は軽く流して、また教科書と向かいあう隣の男。 「翼ちゃん大丈夫ー?」 「……ん」 でも。 時間がたっても、 家に帰っても、 ベッドにもぐりこんでも、 あたしの胸の痛みは消えないままで――。 息苦しいそれを抱えたまま、今日は終わった。