そして放課後になり、教室から人がいなくなっていく。 そんななか、あたしは机から動けないでいた。 藤岡くんが動かないからだ。 「……」 「……」 「……ふ、藤岡くん」 「……」 必死の呼びかけも、華麗に無視されるこの雰囲気。 このままじゃ藤岡くんを怒らせたまま帰しちゃう。 それはいけない。 6時間目の失態を謝って、藤岡くんの怒りを鎮めなければ。