――。
放課後。
帰ろうとしたら、クラスの女子が、門のあたりで騒いでいるのがみえた。
……なんだろ?
そっち見ると、他校の制服を着た男の人が立っている。
そのひとは、藤岡くんとおなじキラキラした金髪で、周りの騒がしさを不思議そうに眺めていた。
……自分が原因とは思ってないんだろうなー。
なんだか困っているようなので、話しかけてみることにした。
周りの視線なんて知りません!!
「あの……どうかしましたか?」
あたしが声をかけると、そのひとはこっちを向いた。
うわー……マネキンみたい……。
マネキンさんが口を開く。
「あの、藤岡斎って、いる?」
あたしは『藤岡』という単語に食いついた。
「い、います!!」


