……あたしが宣言してから2ヵ月が経った。


『そろそろ実践練習がしたいなぁ~ そう思わない、悠翔?』

「おっ?! まじで! やりてぇ~ 俺ら、かなり上手くなったもんな」

『そだね』

「えぇ? 陽が認めたってことは俺ら結構いいとこまでイケる?」

『市内でベスト4には入れるレベルまでは個々のスキルはあると思う。後はチーム力…“チームは掛け算”って言葉あるでしょ?』

「知らねー」

『…』

「俺、今までチームの事とか考えたこと無かったからさ。自分のスキルしか考えたことないから…知らねぇや」

『“《team》というスペルに《i》はない”バスケットの基本なんだって』

「難しいなぁ~バスケって…。でも、だからこそやめれねぇんだよな。…まっ!これからチームバスケの楽しさを教えてくれよ」

『……うん』



“チームバスケの楽しさ”
あたしにはこれは教えることは出来ない。
そう感じた事がないのだから――