偽装婚約~秘密の契約~





『どうして瑞季さんが来たこと、知ってるの?

って思った?沙羅』


要が得意げな表情であたしを見ている。



『なんでか教えてあげるよ。

沙羅、すぐに顔に出るんだ、考えてること。


さっきは顔に隠し事してます、って書いてあったよ。

で、隠すとしたら…って考えたワケ。


どう?俺の名推理、大正解でしょ?』



「………バーカ」


言い返す言葉が見つからなくてそう呟いた。



『残念だったな、沙羅。

俺は沙羅より何枚も上手(ウワテ)なんだ。


出て行くにあたって欲しい物あったら遠慮なく、言って。

あ、そんな高価な物は要求するなよ。


うちは遊馬んちほど余裕はないんだ』


ふっと笑った要は今度こそ部屋を出て行った。


もうヤになっちゃう。



瑞季さんにも要にも

心の中、ぐちゃぐちゃにされて。


こんなはずじゃ…なかったのになぁ…