偽装婚約~秘密の契約~






「で、晴弥?

こちらの方の紹介は?」


さっそく、話があたしへ向けられる。



『鬼灯沙羅。

僕の…婚約者です』


テーブルの下で晴弥に蹴られる。

はっ!?なんなの?!


と、思って晴弥を見ると目であさいつ!と言われる。



「ほ、鬼灯沙羅と申します。

ただ今、晴弥さんとお付き合いさせていただいています」


これは、瑞季さんとシュミレーションをやったとき、練習した。



「あら?そうなの?

こんな可愛い子を捕まえてきて~


ラッキーね、晴弥。


あなたもそう思うわよね?」


ニコニコ笑うお母さんの隣で、無表情のお父さん。


あたしの顔をじっと見ている。


え…?

なんか…ついてる?


なんて思いながらあはっ?と笑って見せる。



『………ああ、そうだな』


お父さんが言ったのはこれだけだった。