偽装婚約~秘密の契約~






『沙羅様。

そろそろ…お着替えの方、お願いしてもよろしいでしょうか?


お部屋の方にもう用意はしておいたので。』


時計の短針が3を指したとき、瑞季さんは言った。



「あ、はい」

部屋に戻ると正面にキレイな濃い青のドレスが。



「キ…キレー…」


あたしが…これを着るの?

絶対、ぜっったい!似合わないと思うんですけど…



『沙羅様。

お着替えが終わり次第、声をかけていただきますか?


メイクなどを施したいので。』


メ…メイク?

化粧っ気ゼロのあたしが?


今までグロスしか手に取ったことのないあたしが?


もうパニック。

パニック。


パニック。


とりあえずドレスを手に取ってみる。



間近で見れば見るほど、キレイな濃い青。



意を決して、そのドレスに足を通した。