紙ヒコーキ


この時から私の中で
響いていたのかも。

橋本の存在が。


『うん。また一緒に行こうね。』
橋本は海を見ながら言う
ザァ―・・・・

波の音が聞こえる

『綺麗だね。』


私達は静かに時間が過ぎていくのを待った。

『辛いことや悲しいことここにくれば忘れられるよ。』
橋本は言った。

辛いことや悲しいこと

私はふと、シンジの顔が出てきた。

私はそばから離れたら
シンジはどうなるのかな
辛いかな悲しむかな