紙ヒコーキ

『いつもひかり無理してるときはひきつってる笑顔なんだよな。』

航大は腕を組みながら言った。
やっぱりあなたにはなんでもわかってしまう。

『そうかなー?』

『うん。てかさっき祐太の隣にいたかっこいい男の子彼氏?』

橋本の事だ。
あー。橋本をおいてきてしまった。
なんて言えばいんだろ。

『まさか!』
『ふーん。あの男の子とてっきり付き合ってるのかと思ったよ。』

橋本は良い人だから
きっと航大とも気が合うはず。

『橋本って言うんだけど、高校で出会ったんだけど、シンジの事とかいろいろ助けてもらってるんだ。一緒にいて楽って言うか、そんな感じ!』

私は航大に話す。


『ひかりは好きなの?』航大は私に言う。

でもやっぱり私が橋本を好きになっちゃいけないよね。
『違うよ!橋本は違うの!ははは』



せめて私がおかしたあやまちとして、やっぱり
今、人を好きになちゃいけないの。

航大にもシンジにも罪悪感を感じるから、橋本の事を思う度に辛くなる。