紙ヒコーキ

航大と離れた日以来も
私は航大を好きでいたけれど、やっぱりこのまま好きでいると、自分も前に進めなくなるし、航大にも失礼なんだな、と思って自分から存在を引き離した。

でもあなたは私の中では忘れられない人。

特別な存在だから。


『航大と離れてもずっと大好きだった。毎日空を見上げて探してた。』

私は航大に話した。

『俺もだよ。ずっとひかりの事思ってたし、心配してたよ。ずっと。』

いまさらあの頃に戻ろうなんて思わない。

ただまたあの頃みたいに笑い合っていたいだけ。

ずっと探していたあなたと今、ここで出会えるのも運命なのかな。

だとしたら、なぜいまさらなのだろう。

なんで橋本と出会わせたんだろうか。

神様の気まぐれなのだろうか。

どんだけ私達は気まぐれに付き合わされたことか。