「これ、薫と捺にやるよ」 拓海くんが手にしていたのは ハートとリボンがついている キーホルダー ふたつ。 「薫と捺、色違いでおそろい♪」 「もらっていいの!?」 「もちろん♪ ふたりにあげるために獲ったんだから(笑)」 「あ‥ありがとうーっ!!」 ―― 拓海くんの、人想いで みんなにさりげなく優しいところが 人として とても尊敬できて 好きだった。 薫は‥本当に素敵な人に出会えたんだなと 心から思った。