恋愛磁石




レッスン室を一歩出た瞬間、
むわっとした熱気が身体を包む。



一度部屋に戻ったあたしは、財布だけを手に持って1階へ下りた。



「どこ行くの?」



玄関でサンダル右足をはめると、リビングから美沙がひょこっと顔を出した。



「ちょっと、その辺」



それだけ言って左足もサンダルに収めて、乱暴にドアを開けて家を出て行くあたし。


美沙が不思議そうな顔でこっちを見ていることが想像できたけど、
その視線にも気付かない振りをして自転車にまたがった。