恋愛磁石




「俺も同じよーなもんだよ。
家に居たってつまんねえし。
どこで何してたって、よっぽどのことじゃなきゃ口出しなんてされねえし」



そう言った彼の声。

切なげに響いたような気がしたけれど、
この暗闇の中では彼の表情なんて分からなくて…

その言葉がどこまで冗談なのか読み取ることは出来なかった。



何と答えたらいいのか分からないあたしは
「そっか」とだけ言って、彼の隣に腰を下ろす。



静かな夜の公園に、カサカサと木の葉がこすれる音が響いた。