恋愛磁石




_ カツンッ _



何も考えず歩いていたあたしの足に、何かが当たる。

足元に視線を移したその先に、小さな石がコロコロと転がっていった。


それを追うようにして足を進めたあたしは、ふいに立ち止まる。




――小さい頃、よく遊んだ公園だった。



ブランコ、すべり台、ジャングルジム

小さな遊具がいくつか置いてある、小さな公園。


懐かしさに誘われるようにしてそこに足を踏み入れる。

近くにあった鉄棒に触れると、錆びた部分がポロポロと剥がれ落ちた。