恋愛磁石




「ははっ。カワイイ顔してるもんねー、田崎裕斗」


「昔っからモテるんですよ。嫌味なくらいに」



あたしはそう言ってため息をついてみせる。


そんなあたしの隣で
「じゃー、よく誤解されちゃったりするワケだ」
なんてクスクス笑っているのは同じ部活の3年生、マキ先輩。


部長でもある彼女の存在のおかげで、他の3年生もすごく可愛がってくれている。



「何の話ですかー?」



そう言って話に入ってきたのは悠里。

悠里は話を一通り聞くと、
「昔から仲良いんですよー。お似合いだと思いません?」
なんてまたあたしをからかった。