恋愛磁石

腰ではいたズボン。

緩められたネクタイ。

腕まくりをしたＹシャツに、

ワックスでぴょんぴょんとはねた黒髪。



………最近、こいつ
どんどん派手になっていく気がする。


これじゃ、香奈たちが怖がるのも無理ないか。



「ミライじゃん！久しぶり～」



一人そんなことを考えながら、彼を見つめていたあたし。

悠里同様、ワケの分からないノリで話しかけられて
またため息をつく。



「……ミキね。ってか、昨日も会ったから」


「何だよ、相変わらずノリ悪いな」


「ほっといて」