恋愛磁石




話があるなら一人で来ればいいのに。

なんて思いながら、前を歩く3人の先輩についていく。




「―――話って何ですか?」



連れてこられたのは、体育館裏。

なんてベタなシチュエーションだろう。



「・・・あんたさぁ。その生意気な態度、何とかなんないの?」



そう言って、腕を組みながら3人の真ん中に立っているのは沖津セナ。

その両脇に立っているのが、同じくテニス部の荒木先輩と上村先輩。



「今日も部活サボるわけ?」


「いいご身分じゃん」



嫌味な口調で言う先輩3人を黙って見つめ返す。