「んー…じゃ、もしお前が何かされたら、俺ソッコーであの人と別れるわ」 こういうことを普通に言うコイツは、 言葉の意味ってやつを分かってるんだろうか。 どこまで本気で言ってんのか知らないけど、 やっぱりドキドキするんだ。 「バカじゃないの」 ―――本当は、嬉しい。 でもやっぱり、素直になんてなれなくて。 彼の方に置いた手に ちょっと力をこめるくらいしか出来ないんだ。 伝わればいいかな、 なんて淡い期待を抱きながら。