ワガママな弟





「お前さぁ、自分が女だって
自覚あんの?」


そう言われたあたしは
廉に負けないように反撃をする。

「あるよ!!
だってなかったらメイクだって
スカートだって…」


「そういう問題じゃねぇ!!」


急に怒鳴られたあたしは
小さく縮こまる。



今にも泣きそうなあたしを見て
廉が

「わりぃ…言いすぎだな。
ほんとは心配だったんだよ。
男と話してて寝ちゃうとか
どんだけお前天然だよ。」



と謝った。




「それは涼さんだけだよ。」



「あぁ?」


廉を安心させるために言ったのに
さらに睨まれてしまった。



「りょ、涼さんの声は気持ちよくて。
昨日あんまり寝れなかったし。」



「何で寝れなかったんだよ。」


少し機嫌が直った廉が聞く。
涼さんの声は廉も気持ちがいいのか
その事については触れなかった。


「それは…」


「俺に言えねぇことなのかよ。」




「えっと…」


「そうかよ。俺はあの家には
いらねぇみたいだな。
もう一生もどんねぇわ。」

そう言って廉は入口に向かっていく。